近くのV&Aミュージアムに行った。Dunne&Rabyの作品が展示中だと聞いたので。Dunne & Raby の Tony Dunne 先生は、僕がRCAに来るのに相談にのってもらった方(大変お世話になりました)。モダンアートの本質は「気づき」だと思うんだけど、そういう意味ではTony先生の作品はV&Aでは数少ないモダンアート的作品。
で、かりにも「アート」と名のつく学校で勉強するには「アート」について整理しておこうかと。
ところが、InterCommunication#47 で、山形浩生がすでに明快に説明していた。僕もまさにこういう風に考えていたんだけど(うまく整理できていたわけではないけど)、あまりこういう説明に出会ったことがなかったので、まさにコレ!、という感じ。爽快。みんなうすうす気づいていたんでしょ? なんかそのうさんくささも、裸の王様的なところも。「何がいいんだか正直よく分からないけど、分からないって言えない、バカみたいだから…(笑)」とか
さて、アートとは、そうした脳内アルゴリズムを励起するような刺激自体のことではある。… つまりそこには、ある価値をもつ「アート」を生み出すためのアルゴリズムが存在しているわけだ。うまくいけば、アートという脳への刺激を生み出す方法論を自動化できる |
そうなんよね。「アルゴリズムとしてのアート」。「気づき」ってそういうコトなんだよね。意味あるコトだとは思うけど、ちょっと「裸の王様」効果で過大評価されてんじゃないの? イマドキの「アート」って?
(ただ、ここでの本題はこの第一段階の「アルゴリズムとしてのアート」から第二段階への変化なんだけど)
で、僕がより興味があるのはそういうアートではなくて、デザイン。デザインはある課題を解決するための具体的な解、またはその解を探すプロセスだと思う。視覚的なものに限らない。グラフィカルデザイン、インダストリアルデザイン、インテリアデザイン、ソフトウェアデザイン、メカニカルデザイン、システムデザイン、etc. あまりに細分化、分業・専業化されてしまった今、そもそものソリューションとしてのデザインに立ち返って、テクノロジーの可能性を俯瞰して見る時では? 今の分業体制ってなんかIT以前のスタイルって感じでしょう?
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